音による癒し

 音はとても不思議な概念です。目には見えませんが、まるで温度や感情が込められているかのように、聴き手の心や行動に大きな影響を及ぼします。心地よい自然な音を聴くと、脳がアルファ波の状態へと導かれます。アルファ波にはリラックス効果やストレス解消、脳の活性化、免疫力アップや代謝の促進などの様々な効能があります。心に響くような良質な音楽を聴くことは、穏やかで健康的な日々を過ごすための秘訣でもあります。
 

ハイパーソニックによる究極の癒し

 水のせせらぎや小鳥のさえずりなど、自然界の音には人の精神を癒す効果があるハイパーソニック(20kHz以上の高周波)が含まれています。このハイパーソニックは人の可聴域(20Hz~20kHzを超えており、耳で聴くことはできませんが、身体全体でその波動を感じているのです。
 
 ハイパーソニックの具体的な効果は、脳血流の増加、α派の増加、免疫細胞の活性化、ストレス性ホルモンの現象に加え、脳内にドーパミンが分泌されます。

 
【参考文献】
『可聴域をこえる超高周波成分の周波数帯域が脳活動に及ぼす影響』
 

 
 高周波のすべてが心地よく感じられる訳ではありません。ガラスが割れる音や黒板を爪で引っかく音などにも20kHz以上の高周波が含まれています。研究の結果、音の波形が大きく乱れると、多くの人が生理的な嫌悪感を抱いてしまうことが分かっています。
 
 また、20Hz以下の超低周波も、高周波と同じように人間の心身に影響を及ぼします。花火や太鼓の音が独特の高揚感をもたらす一方で、自動車の爆音や落雷の音が不安やイライラの原因になってしまうのは、それらの音に含まれる超低周波が影響しているとされています。
 

見直されているアナログの音

 CDなどに代表されるデジタルサウンドは、人の可聴域外の音にフィルターをかけてカットしています。その理由は可聴域の音質向上を優先するためです。効率を重視することにより小型化できる反面、癒しの効果が高いハイパーソニックの周波数帯が音源に含まれていません。
 
 一方のアナログサウンドですが、レコード1枚に記録できる情報量は、デジタルサウンドに比べてはるかに劣ります。
しかしながら、原音を忠実に再現する特性を持っているため、デジタルがカットしてしまう周波数帯の音を再生することができます。

 

 
 音楽関係者やオーディオマニアがレコードや真空管アンプを好むのは、このアナログサウンドの優れた特性を肌で感じているからなのです。
 

真空管アンプ

 アンプとは増幅器のことです。CDやレコードなどの音楽メディアからプレーヤーが読み取る電気信号はとても小さいため、スピーカーを駆動して音を出すためにはアンプでの増幅が欠かせません。真空管アンプはアナログアンプに分類され、真空管(電極をガラス管に封入し、管の内部を真空状態にしたもの)を使って音を増幅します。
 
 真空管アンプでしか味わえないライブ感や温かみを感じるサウンドの素晴らしさは、音楽を生業とするプロの音楽家やアーティストにも認められており、自分好みの音を追い求めて自作する方もいるほどです。
 
 アナログアンプはデジタルアンプと比較すると、サイズが大きく、電力効率も劣ります。一方で、アナログアンプは原音に忠実に音を増幅するため、心身をリラックスさせる効果がある20kHz以上のハイパーソニック(人間の可聴域外の高周波)を含んだ音を再生できる大変優れた特性を持っています。

 

 
 真空管アンプは、まるで目の前で楽器が演奏されているようなライブ感あふれる音が魅力です。可聴域外の周波数も再生できるため、クリエイターが込めた空気感や大自然の生命の息吹を感じることができます。